ワタナベメディアプロダクツ株式会社の代表:渡邉勝彦のブログ
マーケティングアドバイザー渡邉勝彦

シグナリング

先日は久しぶりにクライアントと待ち合わせのため
池袋のコーヒーショップに立ち寄りました。

最近はあまりコーヒーショップのようなところで
クライアントと商談をすることはなくなってきたものですから
本当に久しぶりのコーヒーショップでした。

ところが、中に入ってみると
女性の大きな笑い声が聞こえてくるではありませんか。
声が聞こえる方を見ると女子学生の団体が
なにやら楽しそうに談笑をしていました。
どうも話の様子から、
これから合コンに行くために集合をしているようでした。

あまりのハイテンションに周りのお客さんたちが
眉をひそめているのがよくわかったのですが、
他に席がなかったので仕方なく、すぐそばの席で
クライアントを待つまでの間なにげなく観察をしていると、
我が娘のことを思い出してしまいました。

娘もデートに出かけるときは
こんな念入りなメークをしていたなあ?と!

見事なまでに気合の入ったメーク、
推定作業時間は1時間強(娘の作業時間がだいたい其の位)
マッチ棒が何本ものりそうな長いまつ毛。

当然、洋服にも相当気を使ったのではないかと思われる、
それぞれ思い思いの勝負服を身にまとい、
これから合コンで一緒になる男性に自分の良さを
アピールしようと実にわかりやすいシグナルを発していました。

シグナリング

シグナリングとは商品やサービスについての情報が
買い手に十分に与えられていない時(情報の非対称性がある時)より
多くの情報を持つ売り手の側が、商品やサービスの良さを
アピールするシグナルを発することをシグナリングといいます。

彼女たちは、実にわかりやすいシグナルを発していました。
わずか数時間の合コンで伝えられる情報は限られています。
そこをメークや服装で補っているのです。

「私たちは、この合コンのために一生懸命時間も手間もかけました。
それだけ貴方たちの事を尊重しています」
そんなメッセージが彼女たちの様子から伺えました。

どんなに素晴らしい商品であろうと
アピールしなければ評価はされません。

自分という商品について一番詳しいのは自分自身、
就職活動や合コンで成功するには自己PRのスキルが
絶対必要不可欠です。

これはビジネスの世界では当たり前のことです。

私の知人のパソコンショップでは、
中古パソコンに限って購入後2週間に限り、
例え顧客の都合であろうともどんな理由であろうとも
返品OKというシグナルを発しています。

中古パソコンはメーカー品であっても新品と比べて
個々のパソコンの性能はわかりにくいものです。
モノによっては使ってみなければわからない場合もあります。

そのような意味では顧客は常に性能について不安を持っています。

その不安を払拭するために「返品可能」と謳うことで
顧客に対して「商品には絶対の自信があります」というシグナルを
送ることができるのです。

商品に対する自信をアピールするためには、
只商品の特徴を述べるだけでは不十分です。

人に信用をしてもらうためには、
信用の裏づけがなければなりません。
その一つが商品が気に入らなければ返品してもOKです!
ということです。

この事をマーケティングでは一般的にリスクリバーサルといいます。

リスクをリバーサルする。つまりリスクを回避することを言います。

ビジネスは常に顧客側、
買い手側のリスクが大きくなりやすいものです。

それは商品の買い手である顧客のほうが
商品に対する情報が乏しい場合が多いからです。

その顧客側のリスクを取り除ける用意がありますというシグナルを
発することで、ビジネスチャンスは拡大していきます。

情報の非対称性(常に買い手側のほうが情報が不足しているのだ
ということ)を念頭にいれて、冒頭の合コンの女子大生ではあり
ませんが情報不足を補う工夫がビジネスにおいては大事であると
思います。

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渡邉勝彦プロフィール

1975年 法政大学経済学部卒業後、東京の中堅印刷会社にて生産関連と営業関連を経験。その後日本経営合理化協会に入社、主に営業マン向けのセミナーを担当、企画立案、セミナーの集客から運営までを行う。

1990年、ワタナベ印刷㈱代表取締役就任。2008年8月、社名をワタナベメディアプロダクツ(株)に変更。印刷会社から販売促進支援業へと大きく進路を転換!現在、マーケティングアドバイザー兼代表取締役として活躍中

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